横浜遠足

みなとみらい

 <晴れ>

歩いていると思っていたほど寒くなかった。

桜木町の駅でワークショップのmaiさんと待ち合わせをし、野毛山動物園へ。長い坂道をあがっていくと、動物園はあった。

受付で園内案内をもらっていたら、おばさんに話しかけられる。入園記念のスタンプを集めると、記念絵葉書の24枚セットなどがもらえるらしい。とても親切ていねいに説明してくれた。そこでキリンの顔のスタンプを「ふぉーしーZOOーん」という動物園の新聞に押してみる。スタンプは色がうすくて、きれいにおせない。でもそれを見たおばさん、「おめめがきらきらにおせたわね」と喜んでくれる。
でもごめん、おばさん。スタンプを集めるほど、行かないと思う。


狭い檻のなかを、止まることなく行ったりきたりしている。せつないライオン。

  

 オブジェのように動かないペンギンたち



動物園を出て、2人で昼間の野毛を探索。人通りも少ない。ここは夜の街。

      


それから横浜美術館へ移動。Nさんと合流。

マルセル・デュシャンと20世紀美術−芸術が裸になった、その後で−」を見る。写真を見て気になっていた作品「泉」。でも正直いってよくわからない。男性便器にサインして出展したことは、当時はかなりスキャンダルなことだったらしい。「現代美術の観念を作った人だから」とNさん。キュービズムのもとになった絵というのも、よくわからない。「階段を降りる裸体№.2」には、ちょっと引き込まれるところがあって見入る。
偶然をそのまま作品にした「レディメイド」はふふふと笑ってしまうようなものがあり、こちらは楽しい。
デュシャンの作品をイメージして作られた各国の芸術家の作品。もとの作品と比べるのもおもしろい。



6時にほかの人とも合流し、夜の野毛へ出発。二手に分かれる。
わたしたちが最初にはいったのは、やじきたという焼き鳥屋。白髪のおやじさんと美人のお上さんがいて、カウンターには常連のおじさんたちがいて、なんだかなじんでしまった。サッカーの日本代表のシリア戦をテレビで放送していて、それをちらちら見ながら、4人で話す。
カウンターのひとりが隣の人にちょっかいを出したら、「オレはいまサッカー見てるんだからさあ」と強く言って無視した。だからといってそれでどちらも不快になって険悪になるわけでもなく、2人ともにこにこしている。こうやって飲み屋のカウンターでは時間が流れていくんだろう。
野毛探索が、ただの親睦会になってしまったのはご愛嬌。
焼き鳥、煮込みなどを食べる。

それから看板の派手なラーメン屋へ。「毛沢東もびっくり」。店の前に立っていると女の人が、「4人、あいてる。どうぞ」と店内に引き込む。そしてカウンターのおじさんが「4人だから餃子4皿とビール2本でいいね」と言う。ビールは1本でいいですと注文。大陸的なぶっきらぼうな強引さが、なんだか嫌いじゃなかった。ほかにもどんどんおすすめ料理を「頼む? おいしいよ」といってくるが、どんどん断る。突き出しのにんにくの味噌あえのようなものを食べ、4人でくさい息をして最終目的のバー、バラ荘へ向かう。

 三陽

昼に場所を確認していたのだが、よくわからず。少し探したが無事到着。Nさんはじめ、ほかの2人はすでに着席。ママさんもすてきな女性。静かに流れているBGMは、ムードポップスあり、ハワイアンありでいい感じ。話して、飲んで、食べる。
10時ごろ、また来ようと心に誓って店を出たのであった。

 バラ荘