忘れ物仲間

 <晴れのち曇り、雨>

昼間は意外に暖かかった。夕方からぽつりぽつりと雨。


昼ごろ家を出る。中庭のベンチにお向かいのTさんが座っていた。白髪のおしゃれなおじいちゃん。行ってきますと言って、歩く。2、3分歩いたところで、忘れ物に気づく。取りに戻ると、Tさんはまだいた。
「忘れ物しちゃって」
「ぼかーね(ぼくはね)、鍵を持って出るのを忘れちゃってね。帰ってくるのを待ってるんだよ」
「奥様を待ってるんですか? 早く帰ってらっしゃるといいですね」
そういって家に入り、忘れ物を取り、また中庭を通る。
「今度こそ言ってきますね」
「行ってらっしゃい、気をつけて」
Tさん、今日が晴れてて寒くなくて、よかったです。忘れ物仲間です。


銀行の用を済ませたが、待ち合わせまでに時間があったので、スタバに。それから逗子駅でKさんの車に乗せてもらい、用賀へ。夕方までそこで仕事。
帰りも石川町に行くというKさんの車に乗せてもらい、石川町の駅から電車に乗る。
駅員さんに、「横浜に出るのと大船に出るのでは、どっちが近いですか」と聞くと、おばさんっぽいおじさん駅員は「そりゃ横浜でしょう」と鼻で笑うように答えた。わたし、そんなにおかしな質問をしたですか?