笑顔

わが家の窓から

 <雨、のち曇り、のち晴れ>

朝、すごい雷だった。連続してどんどんどこどこ、鳴っている。雨も強い。昼をすぎたら小降りになり、夕方には上がり、夕焼けが見えた。



これは寝室に映りこんだ夕陽。



いまの仕事をひとりで始めてまもないころ、だからもう10年以上前のこと。あるお宅におじゃまして仕事をしていて、そこの家の1年生ぐらいの女の子と仲良くなった。お昼ごはんをとり、しばらく休憩していたら、その女の子が、こっそりわたしを呼んだ。「お姉さん、これ」と何かを渡してくれた(まだおばさんではなく、お姉さんと呼ばれてたころだ)。フェルトでつくった小さなキティちゃんのマスコット。「お姉さんにあげる」。以来、ずっと筆入れに入れている。筆入れを買い換えたときもちゃんと移し変えている。これはわたしにとって、仕事のお守りだ。

最初はビーズで目がついていたのだが、いつのまにか目は消えてしまった。黒い糸はヒゲのなごり。あれ、キティちゃんにヒゲはあったっけ? 顔はないのだが、ここにあの女の子の笑顔が見える。もう高校生だよね。