うっかりな日

本日もよき香り

 <晴れ>

わりと涼しい。



朝からへんなことが続く。へんなことというより、うっかりなことだ。食器棚の上の扉を開けたまま下の棚に食器をしまっていて、立ち上がった瞬間、扉の角で脳天をしこたま打つ。いてて。
それからパソコンを使っていて、マウスをいくら動かしてもポインタが動かないのでおかしいなあと手元を見たら、携帯電話を握っていた。
銀行を3軒回った。最初の銀行を出るときは確かに持っていたお菓子の入った紙袋が、3軒目の銀行を出たときに持っていなかった。ああ、2軒目で忘れてきたんだと引き返し、警備員さんに「忘れ物をしたんですが」というと、「え? なにもないですけど」と言われた。使ったATMのところに何もない。あ、3軒目で忘れたんだと戻ってみると、ATM機の上に紙袋はない。近くに警備員もいない。中に入っていくと、お客さんに書類の書き方を説明している女性行員さんの腕に、わたしの紙袋がしっかりとぶら下がっていた。話が終わったところで「忘れ物したんですけど。それ、中身はおせんべいです」と言うと、「よかったです」と笑顔で渡してもらえた。
そんなことをしていたため、海周りのバスが目の前で出発した。残念。ふと前を見ると、山周りのバスがいまにも出そうな雰囲気。そっちで行こうと、走って飛び乗る。音楽を聴きながら本を読んでいた。「次は葉山大道」のアナウンスが聞こえたので、次の次ぐらいだなと思っていた。葉山大道を過ぎたとき、ふと見るとイヤな感じ。湘南国際村行きのバスだったのだ。次の一色小学校前で降りる。大道と一色小のあいだが短くて助かった。そこからとぼとぼとワークショップが行われているアトリエまで歩く。日差しも弱く、暑くなくてよかった。



ワークショップでは宿題の発表のほか、いまやっているワークショップでの活動の今後について話す。珍しく20時過ぎまで話し込む。創作意欲がわいてきた。途中、サンルイ島のケーキで、9月誕生日の誕生祝い。

 ひろしくん



内緒で用意してくれたケーキをいつのタイミングで出そうか、H店長からこっそりメールがきた。「どうする?」とメール画面を見せて最初に相談した相手は、9月誕生日のmaimaiだった。内緒にしてなきゃいけない人だったのに。ぎゃー。ごめんねごめんね。



帰り道。ガケのそばを通ったら、むせ返るような花の香り。近くにはオシロイバナだけ。この花がこんなに香るとは、いままで気づかなかった。甘くて強い。別のところにもオシロイバナがたくさん咲いているので、ここでは花に鼻を近づけて香りを確かめてみる。やっぱりさっきのはオシロイバナの香りだったのだ。ジンジャーの花が今日はたくさん咲いている。こちらも甘くてとろけそうな香り。



夜、よそ見をしながら電子レンジの扉を閉めようとして、中指を思い切りはさむ。一日の終わりが、これだ。いてて。




BS2の「FBI失踪者を追え!3」が終わった。これまた、「ああん、もう!」という終わり方。どうなるんだ? きのうの「ミディアム2」はちゃんとカタがついた終わり方だったけど。ジェリー・ブラッカイマーが製作してるのは、「CSI」にしてもシリーズ最終回がほぼ、「ああん、もう!」で終わる。



おすすめ2冊。


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