ぶらっとね

昨年暮れ、逗子のなぎさ通りにオープンしたばかりのレストラン、bla on the beach。12月13日にランチのみでプレオープン、20日にフルオープンしたそうです。
「ブラ」というのはフィジー語で「Hello」の意味、またスローフード発祥の地といわれるイタリアの町、ブラ(こちらのスペルはBraですが)、そして日本語のぶらぶらする、にひっかけた名前なのだそう。

 水色のスクーターが目印



「なぎさ通りに店を構えたかったので」とおっしゃるのはオーナーの菅原亜郎さん。一色海岸の海の家、UMIGOYAのキッチンにもいたことがあるという人。なぎさ通りという地名や、海を見るのが好きだからということで、それで「on the beach」。
店の佇まいがなぎさ通りにしっくりとなじんでいるので、ずっと前からそこにあったんじゃないかという気すらしてきます。




店内のカウンター席やそのうえの黒板の感じ、ワインラックに差し込まれてそのままワインリストとなっている空きボトルなど、あちこちにセンスのよさが感じられます。




料理はイタリアンが中心。ランチは自家製生パスタで、ソースは日替わりです。パスタやスパゲッティ、タリアテッレ、レジネッテからチョイスできるのも気分が踊ります。店内で毎日仕込んでいるので、数量限定なのは仕方ないところでしょう。パスタだけでは物足らないというときには、バゲットをプラスできます。

 




「料理に香りを取り込みたいんです」と菅原さん。おいしくてからだにいいもの、心にいいもの、食べ終えたときにホッとするものをつくっていきたいとおっしゃいます。パスタはデュラムセモリナと長野県の小麦をブレンド。葉山の湧き水、近くの農家の新鮮卵、そして小坪沖の海水から煮出した塩で練り上げています。この「鎌倉の塩」は、店内で販売もしていますが、日本の塩50選にも入っているそうですよ。



ほかにも合鴨農法で育てられた有機米、自然農法のハーブ。いずれも生産者の目を見て、信頼し、信頼してもらってから仕入れているのですと熱く語る姿に好感が持てます。
「豆乳は豆腐屋さんで絞りたてのものをもらってくるんですが、濃さが毎日微妙に違うんです。でもそれって、すごく当たり前のことでしょう。それだけ調理は難しいんですが……。試行錯誤の毎日ですね」と笑います。食の安全性がクローズアップされている昨今、安心しておいしい食事ができる店は、ほんとうに貴重だと思います。

 オーナーの菅原さん



写真はこの日のランチメニューの「ハーブマリネチキンとほうれん草の豆乳クリーム」です。自家製パスタはもちもちっとした食感。しっかりとした味わいのクリーミーな豆乳のソースがパスタによくからみ、とてもおいしくいただけました。パン粉とガーリック、オニオンをカリカリに炒めたトッピングが、いいアクセントになっています。「旬のヤリイカルッコラのトマトソース」も、おいしかったとのこと。

  オーガニックのグラスワインと

 食後のコーヒー(or紅茶)にはフィンガーチョコレートつき



ディナータイムは佐島や小坪の魚介類や地元の野菜の料理が中心。アラカルトで500円からという手軽さです。写真は人気の「季節の温野菜サラダ」。アンチョビソースも自家製。この盛り付けにはググッとそそられました。



ランチはハーブサラダ、食後に飲み物がついて1000円。夜も料理数皿とグラスワインを2〜3杯なら、ひとり3000円もあれば十分といったところでしょうか。



場所はなぎさ通りのセブンイレブンのちょっとさき、OKストアの斜め向かいです。なぎさ通りに入ってからたぶん300歩ぐらい。
ショップカードにlocal food & easy wine とあります。昼でも夜でもぶらっと寄って、ワインと料理を楽しめるということですね。そんな店が逗子に誕生してうれしいなあ。オーナーをはじめ、スタッフのかたの笑顔やサービスもグッド。
少々心配なのは、12席と小さな店なので、すぐにいっぱいになってしまうんじゃないだろうかということです。


11:30〜14:00 17:30〜22:30 逗子市逗子1-9-41 046-872-4119



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